ファニーメイとフレディマックが世界金融市場を揺るがす

ファニーメイとフレディマックが世界金融市場を覆すほどの混乱をきたしているニュースはご存じでしょうか。

ファニーメイが1.2トリリオンドルの住宅担保証券を抱えて、株価が急下降し底値も底値、
かなり危機的な状況にあるというニュースです。

1.2トリリオンドルって言ってもぴんとこないですよね。
わたしもつい円に換算してみて卒倒しそうになりました。

1ドル100円で換算して120兆円ですよ~っ! 


ファニーメイ&フレディマックと言っても、大方の方はこれまで聞いたこともないのではないでしょうか。

けれど、このファニーとフレディの行方次第では、ただでさえサブプライムローンの影響で混乱を来している世界経済が、1929年以来の恐慌に突入するかもしれない危険性を孕んでおり、
金融の世界でもボーダーが曖昧になってしまった今、日本すら激しく足元を救われる可能性があるといえば、少しはご興味をもっていただけるでしょうか。

ファニーとフレディとは一体何ぞや。
一体どういうふうにして、負債がそんな天文学的な数字になってしまったのか。

ちなみに野村證券のFannie Maeのところにはこんな分かりやすい簡単な説明があります。

といってもアメリカ以外でフツーに暮らしていたら、一体なんのことなのかまだ分かりませんよね。

わたしも勉強し、やっとわかってまいりました。

消費者に住宅ローンを組んであげる際、各銀行が一番恐れるのは、月々の返済ができなくなり焦げ付いちゃう人の存在です。

几帳面な日本人とは違ってそう言う人多いのよ~。アメリカには。

サブプライムローンの説明のエントリーでも申し上げたように、
それでも不動産の景気がよかったときは、過去のクレジットがかなり悪く、
リスクの高い人にも「サブプライムローン」という形で、
それはもう信じられないぐらいバンバン貸しちゃってたわけです。

サブプライムローンとは何なのか ←Clickしてみてね^^

数年前は不動産価格の上昇を査定し、その分かさ上げした金額を新たにローンで借したげますよ~、という勧誘もガンガン、バンバンありました。

数年はすごく低い利率で借りたと思っていたら、数年たつとドカーンと利率が上がり、しかも何年経っても基本的には金利ばかりを返済し元本はちっとも減らないという商品に騙されてた人もたくさん。

多くの人たちが、新たにエクイティを引き出せるという一瞬の甘い汁を吸いたくて、あまり住宅ローンの複雑な仕組みを知らないままリファイナンスする人がマンハッタンでもたくさんいたのです。

けれど、不動産価格が下降線をたどった途端、美味しいシナリオは狂い始めたわけです。

ふと気がついたらフローティングの利率は急にジャンプし、月々の支払いが滞る人が急増し、Foreclosureが増え、貸した銀行はピンチに陥ります。

もちろん、銀行だってそのリスクは承知していて、
貸したローンを100、1000単位で束にして債権化し、
それをファニーとフレディという一見公庫っぽい機関に売り出していました。
たくさんのローンをまとめ債権として売りエクイティに換えれば、銀行としてはたとえば100のローンのうち10焦げ付いたとしてもリスクを分散できるわけです。

で、ファニーやフレディはまたそのまとまったローンの束を
世界中の投資家に住宅担保証券として売りに出すわけです。
つまり銀行がわれわれのお金を貯金という形で預かり、
それをまとめて企業などに貸すのと同じことです。

ここで特筆すべきことは、投資家にとってファニーやフレディに魅力があったのは、
どちらも米国政府がいざというときは保証してあげるよ、というお墨付きがあったことなんです。
つまり、半官半民みたいなイメージがあったわけです。

だから、いうなれば、サブプライム商品のようにハイリスクなものとは違い、ファニーもフレディも国債並みの安定債権としてリスクを求めたくない人たちに好まれる株だったのです!


しかも、サブプライムフリー、ジャンボという高額のローンもなしという慎重派だったわけですよ、ファニーとフレディは。

その上、お上から保証してもらえば、そりゃ安心しちゃって「まだまだいける」という気分になるものです。
こうして、ファニーやフレディはガンガンモーゲージ(住宅ローン)を各銀行から買い取り、投資家たちも安心してガンガン買い受けていたわけです。

しかしです!

ここが肝心です!

実は、政府が保証してくれるよ、というのは実はとても曖昧なステートメントで、実際、米国政府は、ファニーもフレディも一株も所有してはいません。

今回いきなり危機的な状況になってしまったのは、銀行から買い取ったローンの巨額な束を抱え込んだまま、サブプライムなどの影響でいきなり投資家たちが及び腰になり信用が揺らいでしまったから。

しかも住宅ローンもこれまでにないスピードで焦げ付き始めたわけです。

銀行は焦げ付き始めた多くのローンを抱え、ファニーたちもこれ以上は引き取ってくれないということで、このままでは今後、かなり信用のある人でも住宅ローンが下りなくなってしまう可能性が出てきたわけです。

また、ファニーとフレディは信用をすっかりなくし株価は急下降し破たん寸前。

ご存じ、サブプライムの影響でベアスターンが、まるで魔法のように一夜にして破たんしたのはつい3月のことです。

ベアの時は、JPモーガンという白馬に乗った騎士が現れて、連邦準備銀行のバックアップもいただいて吸収合併することでなんとか事態は切り抜けました。


しかし、ファニーやフレディ級になればもう救済できるのは「政府」しかないわけです。


今、リーマン、メリル、シティもかなり危ないと言われており、勝ち組と言われているゴールドマンやJPモーガンの株価さえ急下降しています。

今、政府がファニー&フレディの株を買い取るか、売れ残りの債券を買い取るなどして救済の手を差し伸べなければ、1929年以来の世界大恐慌もありか、と言われています。

サブプライムの時もそうでしたが、多くの人はなかなか危機感を感じ取ることはできなかったようです。

不動産を扱っているプロたちでさえ、なんだかNYは関係ないわってな感じでした。

が、どうやらFRBも気づいたんじゃないかな、大事であるということに。

今日のウォールストリートジャーナルによると、アメリカの住宅全体の半分はファニーかフレディによってローンを出されているそうです。


思えば、3月の下旬、スプリングブレイクの休暇を利用してウィスラーにスキーに行っている時、ベアスターンの破たんがありました。
そして今回は、ファニー&フレディです。

今後、米国政府の出方次第では、世界中に大きな混乱を招きかねないファニーとフレディの今後、とても気になります。
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by rumicommon | 2008-07-18 21:54 | NY1%未満の時事


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