カテゴリ: ーNY1のパワーアドレス( 2 )

週刊NY生活 NYパワーアドレスに入居できなかった人たち

前回ご紹介した、

ヴァンダービルト、クライスラー、ロックフェラーらが暮らし、

最近では、エスティ・ローダーの次男、レナルド・ローダー氏ら政財界の大物らが住む、

世界でもっとも富が集中しているパークアベニュー740番地は、

ジップコード10021にある。

e0136254_22562468.jpg
かつてデイヴィッド・ロックフェラー氏が住んでいたころの氏のリビングルーム(photo/マイケル・グロスの著書より)

このエリアは、全米で一番、個人による政治献金が集る場所だ。

2005年の統計によると、このエリア内で両党が集めた総額は1800万ドル(約20億円)

うち民主党に1100万ドルと圧倒的に優勢だ。

本来、高額所得者は、富裕層に対する税制を優遇する傾向にある共和党を支持するところ、富裕層が集中するアッパーイーストで圧倒的に民主党支持者が多いというのは、全米的にもまれなことではないだろうか。

ちなみに、全米をジップコード別に分けると、個人の政治献金がもっとも多かった2番目も10022でマンハッタン、3番目はハリウッドだ。

映画業界を中心とするハリウッドも民主党を強く支持していることは、ここで記すまでもなく多くの方がご存じのことだろう。

ちなみにニューヨーク州全体では、2007年、個人による政治献金は約3800万ドル(約40億円)集まった。

うち、共和党へ900万ドル、民主党へは2900万ドルだった。

尚、個人の政治献金には金額の上限が設定されており、
カップルで1人の政治家に対し、4600ドルを上限とする。


そのため、この740番地に住む金融界の大物ピーター・シュワルツマンは、

2007年、自宅にブッシュ大統領を招き、共和党巻き返しをはかるパーティを開催し、

見事120万ドル(約1億4千万円)を一晩で集めた。


このビルではこの手のパーティは日常茶飯事。

住人のだれかがパーティを開催するたびに、

要人を守るシークレットサービスやリモでごったがえし、

なかなかビルの中に入れず、自宅にたどりつけないという苦情が出る。


特にフランス政府がこのビル内に大使公邸をもっていたときは、

頻繁に開催されるパーティのたびに住人から苦情が出ていたらしい。


実は、つい最近まで日本の国連大使公邸も同ビル内にあったが、

こちらはフランス政府とは違って、いつも静か。


それでもノルウェー政府が公邸を構えようとすると拒絶された。


ご存知のボード審査ではねられたわけだ。

以来、Coop内に大使館が公邸を構えることは他のビルでもだんだん難しくなり、

現在ではほとんどその例がないのではないだろうか。



このビルには、個人で、お金があっても審査ではねられるケースも多々ある。

e0136254_23254450.jpg

マイケル・グロスは、著書「740Park Avenue」の中で、

このビルのボード審査で跳ねられた大物を二人あげている。

キッシンジャー、

そしてバーバラ・ストライザンドだ


バーバラ・ストライザンドは、彼女のお付き合いなさっている方が、古くからの住人の友人関係とはそぐわないという理由で断られたそうだ。


だた、とても品がいいのは、彼女を拒否すると言っても、本人にはわからないように、うまく不動産のブローカーを通じて、彼女本人が「自分は向いてないから止めておこう」と判断する方向に持っていくのだそうだ。つまり、公式に恥をかかせるということはしない。


また、もう一人ヘンリー・キッシンジャー。
彼の場合はもちろん、彼の政治的な意向がビルの長老方とは合わなかったとうことで、これはなんとなく納得できる。



政治家や有名な芸能人であっても、はねられる可能性はあるのだ。


日本政府大使公邸は、数年前売りに出され、信じられないような高額で売却された。




日本政府から買い受けたカップルはそれまでどこに住んでいたかというと、

95年にジャッキー・オナシスが亡くなったとき売却された

五番街1040番地の彼女自身のアパートだった。

というわけで、次回は、ジャッキーの暮らしたビルをご紹介する。
 

・この記事は、昨年週刊NY生活の連載「NYビルディング万華鏡」に連載されたものです。 
[PR]
by rumicommon | 2008-02-20 23:29 |  ーNY1のパワーアドレス

週刊NY生活 世界を支配したパワーアドレス


前回(↓)蒋介石夫人が長年暮らしたアパートが売りに出され、

見に行くと、三人の中国人の老人が、部屋中に積み上げられ足の踏み場もない書類の中で、

まだなにやら残務整理をしていたと書いた。

そのうちの一人は、五十年の長きにわたり、軍の総司令官として蒋介石に仕えたウォン氏ではなかったかと思う。




ウォン氏の愛娘は、ハリウッドの女優たちに大人気のあのファッションデザイナー、ヴェラ・ウォンだ。

e0136254_0471379.jpg
NYソーシャライトたちとフリック・コレクション2007年のギャラで。左から3番目がヴェラ。





ウォン一家が長年暮らしたアパートは、

かつてはヴァンダービルト、クライスラー、ロックフェラーが暮らし、

最近では、エスティ・ローダーの次男、レナルド・ローダー、

金融界の大物、ピーター・シュワルツマンも住む、

まさにニューヨークのオールドマネー、ニューマネーを一堂に集めた知る人ぞ知るビルにある。

e0136254_048480.jpg


         外から見ると、えっと拍子抜けがするような地味なビルです






この、パークアベニュー740番地は、

1929年の世界大恐慌の数年前に、

当時の著名な建築家、ロザリオ・カンデラが建てたビルで

建設には、ジャクリーン・ケネディの実父、ジョン・ブーヴィエ三世もかかわり、

ブーヴィエ自身、ビルが完成するとすぐに入居している。

そして、ブーヴィエ自身が、ジャッキーの母とは離婚した後も暮らしていたその同じユニットに、ローダー一家が現在住んでいるというわけだ。




ビルは、パークアベニューに面する棟とその裏に続く二棟から成り、

面白いことに、表側の棟と裏棟の住人の間には、だれも口には出さないが、

ドアマンさえ区別する若干のヒエラルキーが存在するらしい。




とはいっても、2005年、99歳で亡くなった、

社会事業家としてニューヨーク市に多大な貢献をしたエニッド・ハープ(Enid Haupt)さんの

2寝室、ライブラリー、ダイニングルーム、そしてリビングルームから成るアパートは、

テラスこそついているが裏棟にあり、このビルの中では比較的小さな物件だが、

2千7百5十万ドル〔三十億円以上〕で売りに出され、すぐに売れた。




いかにスケールが違うかが想像できる。




ウォン氏は、蒋介石夫人亡き後の残務整理を済ませ、

同夫人の家を売却するとほっとしたのだろうか、

夫人の後を追うように、2006年夏に亡くなった。




ちょうど娘のヴェラ・ウォンのショーの時期と重なり、

ショーの後に泣きながらステージに現れたヴェラの姿に胸を痛めた人が多かった。
[PR]
by rumicommon | 2008-02-16 00:52 |  ーNY1のパワーアドレス


20年+住んで見えてきたNYの常識=日本の非常識やニューヨーカーから見た日本人のすばらしさや不思議なことなどをご紹介します。


by rumicommon

プロフィールを見る

カテゴリ

女目線で応援するいい男」
NY女子力UPルールズ
NY1%未満の時事
日常・一期一会
セレブの住まい
 ージャクリーン・ケネディ
 ージョンF・ケネディJr.
 ールパード・マードック
 ーSATCのMr.Big
 ー蒋介石夫人
 ーNY1のパワーアドレス
NY流女の生き方
 ーブルック・アスター
 ージャンニ・ベルサーチ
 ー100年前のマンハッタン
 ー伝説のダコタハウス
 ーバーブラ・ストライザンド
 ーマドンナ
 ーニクソン元大統領
 ーサラ・ジェシカ・パーカー
非日常への旅立ち
 ー箱根
 ー京都
 ーウィスラー
 ープラハ
 ーフランス ドルドーニュ
 ーハンプトン
 ーコート・ダジュール
 ーサウスビーチ
 ーベニス
 ーグランドキャニオン
 ータイ
 ー京都
NY1%未満のマネー術
NYここだけ内緒のお話
メディア掲載記事
VOGUE寄稿記事
プロフィール
目からウロコHealth&Beauty
NY1%未満の子育て

フォロー中のブログ

ニューヨークの遊び方
It's a Small...
ケチケチ贅沢日記
Venus World
こえだニューヨーク
日々の暮らしの中で
ひとりぼっちランチ
madameHのバラ色の人生
latte di luna
keiko's pari...
LIVING PHOTO
やわらかい陽ざしのなかで
My style

ライフログ


ニューヨーク発・幸せになれる体質作り―Giving上流の極意


Debrett's New Guide to Etiquette and Modern Manners: The Indispensable Handbook


The 48 Laws of Power


NY発 世界基準の女の心得

検索

タグ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

海外生活
ファッション