MOMA所蔵のフロアランプとコーヒーテーブル
とてもセンスがいいDiaryさんの記事を拝見し
彼女と知り合って間もない頃、
アイリーングレーのアジャスタブルテーブルを
ご自宅に所有してらっしゃることを知りました。
その記事から、生涯の親友のことを思い出しました。
かれこれ40年近く親しくしてもらっている友人ふくちゃん。
ファッション、器、本、インテリア、音楽
多義に渡り抜群にセンスのいい彼女もまた
20代の頃住んでいたアパートに
このコーヒーテーブルを所有していました。
わたしたちはともに20代。
初めて彼女の住まいを訪ねたときのあの驚き。
お借りした写真 アルコのフロアランプ&アイリーングレイのコーヒーテーブル どちらもデザインは美術館級でMOMAにあります。 ソファとランプは同じのがうちにもありますが コーヒーテーブルがありません。
ローゼンタール魔笛シリーズ
ゴールドとホワイト 彼女は両方揃えていました。
彼女のセンスに影響を受けて マイアミの小さなアパートのリビングルームには アルコのフロアランプをお迎えしました。
ただ、なかなか探せなくて アイリーングレーのコーヒーテーブルはまだです。
今も鮮明に覚えています。
当時、彼女が住んでいたのは
今の六本木ヒルズの近く。
芋洗坂を下りきってすぐ
道路の向かいには毛利邸があった
当時最新モダンなマンションでした。
彼女は、有名な建築家の愛弟子が2LDKを1LDKにリフォームした広々としたマンションに住んでいました。
バブルの頃で、投資に長けたお母様が投資価値も見込んで買われた場所でした。
一歩お部屋に入ってびっくり。
あの年齢の頃、しかもあんなに
洗練された住空間をもつ20代の女性を
知らなかったからです。
都心を見下ろす窓際にはアルコのフロアランプ。
同じくモダンのクラシックとして著名な
アイリーングレイのコーヒーテーブル、
その上には見たこともなかった
ローゼンタールのシンプルにして
完成された美しいフォルムをもつ
コーヒーカップ&ソーサー
そしてティポット
それらがミニマリズムに徹した空間の中で整然と際立っていたのです。
壁にはグスタフクリムトのプリント、
耳を澄ませば聞こえる程度の
ボリュームで流れるジャズの音楽、
すべてが完璧でした。
でも、彼女の部屋は、美術館みたいに取り澄ましてないのです。
いつも少しだけ雑然としている。
それは本棚に入りきらない量の本、
ソファーに置かれた読みかけの本なんかのせい。
本棚の背表紙を眺めたわたしは、愕然としました。
その多義にわたるタイトルの数々。
そこには、ヨーロッパ中世史の退廃が、
花言葉の美しさが、
日本の伝統芸能にまつわる逸話が、
ガルシア・マルケス、チェーホフ、
ユングなど一緒に並んでいるのです。
本好きなわたしですが「負けた」と感じました。
この人は何者?と思う間もなく、
「ねぇ、ねぇ、ちょっとこの服着てみない?」と、
ベッドルームに作りつけた
巨大なクローゼットの中から
シンプルな砂色のニットドレスを
出してきて勧めます。
それは、今はなきブランド、ジャン・ルイ・シェレルでした。
「ほら、こっちのほうが大人のいい女って感じ。それ着てみて」
わたしは、当時ファッション雑誌の編集者でした。
そのわたしをそんな風に扱ったのは彼女が初めて。
でも不思議と反感は感じませんでした。
彼女のセンスのよさに、瞬時に脱帽してたからでしょう。
by rumicommon
| 2023-02-10 23:53
| インテリアちょっとした工夫
|
Comments(2)
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by
Diary-17 at 2023-02-11 09:01
ルミさん、アイリーン・グレイのアジャスタブルテーブルをご紹介下さって有難うございます。
このテーブルのデザイン、機能性共にとても気に入っています。このテーブルは現在ではライセンスフリーになって、レプリカが信じられないくらいお安く出回っていますが
以前東京の高級家具を扱う大手の家具店に行った時にコピー品が整然と売られていて驚きました。注意してみるとチェーンが太かったりテーブルの直径も差があって大事なポイントのスチールも何処か垢抜けていませんでした。此れからお求めになる事をお考えの方々にはその点を考慮されてお選びになる事をお勧めします。
ローゼンタールの魔笛シリーズもロングランでいつの時代でも相変わらず素敵ですね。
このテーブルのデザイン、機能性共にとても気に入っています。このテーブルは現在ではライセンスフリーになって、レプリカが信じられないくらいお安く出回っていますが
以前東京の高級家具を扱う大手の家具店に行った時にコピー品が整然と売られていて驚きました。注意してみるとチェーンが太かったりテーブルの直径も差があって大事なポイントのスチールも何処か垢抜けていませんでした。此れからお求めになる事をお考えの方々にはその点を考慮されてお選びになる事をお勧めします。
ローゼンタールの魔笛シリーズもロングランでいつの時代でも相変わらず素敵ですね。
2
Commented
by
rumicommon at 2023-02-12 03:24
> Diary-17さん
コメントありがとうございます!
はい、レプリカがとても安く出回っていますね。それはアルコのフロアランプも同じようです。
が、よ〜く見るとやはりオリジナルとは質が違いますよね。
ただ、本物はなかなか出会うチャンスがなくて何年も経ってしまいました。
ご縁があるといいのですが。
ローゼンタールもこのシリーズが特にいいですよね。
友人はベルギーに住んでいるときに残りのお皿なども安く揃えたと言っていました。
家具や器は一生日常で、みんなで楽しめるのがいいですよね。
いつも素敵な日常をご紹介くださりありがとうございます。
コメントありがとうございます!
はい、レプリカがとても安く出回っていますね。それはアルコのフロアランプも同じようです。
が、よ〜く見るとやはりオリジナルとは質が違いますよね。
ただ、本物はなかなか出会うチャンスがなくて何年も経ってしまいました。
ご縁があるといいのですが。
ローゼンタールもこのシリーズが特にいいですよね。
友人はベルギーに住んでいるときに残りのお皿なども安く揃えたと言っていました。
家具や器は一生日常で、みんなで楽しめるのがいいですよね。
いつも素敵な日常をご紹介くださりありがとうございます。
気がつけばあと数年で古希。N Y生活も35年。いろいろあるけれど毎日必ず楽しいこと、嬉しいことは見つけられる。
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