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ダコタハウスを愛した著名人たちと入居できなかった人たち

永井荷風が120年近く前に書いた「あめりか物語」の中で、わたしが好きなのは「黒髪」です。


なん年ぶりかにまた読みたくなって、ヴェールに行った際も持参しました。


昔、この短編に登場する、日本からコロンビア大学で勉強するためにやってきたという
伯爵家の長男が、年上のマダムと刹那的で自堕落な生活をしていた場所がどうやらダコタハウスらしいと気づき、大発見をした気分になりました。





日本人ではオノヨーコさんが長年暮らしてらっしゃいます。

そのあまりにも有名なダコタハウスに、建てられて間もない頃、美貌の日本人御曹司が暮らしていたなんて。



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ダコタハウスは、セントラルパークの西側、セントラルパーク・ウエストの72丁目にあります。

ジョン・レノンがビルの前で射殺されたことや、ポランスキーの「ローズマリーの赤ちゃん」の舞台に使われたことでも一躍有名になりました。

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また、レナード・バーンスタイン、ルドルフ・ヌレエフなど著名なの芸術家たちも暮らしていました。


ローレン・バコール、ロバータ・フラックなどが住まいとしていることでも有名な歴史的なCoopです。

アッパーウエストのCoopは、アッパーイーストに比べれば、審査基準も「ゆるく」リベラルです。


それでも過去には、ダコタハウスにボード審査ではねられ、入居をお断りされたビッグネームもあります。

※ボード審査
ニューヨークのマンハッタン周辺だけと言っていい住居形態がこのCoopです。
普通のコンドミニアムとの一番の違いは、アパートを購入する際に、住人で組織された理事面接と書類審査を通過しないと、どんなにお金はあっても入居を断られることです。


70年代には、ロックグループ「キッス」のベース奏者、ジーン・シモンズ、歌手のビリー・ジョエル、そしてシェールが入居を断られているらしいです。

どうしてジョン・レノンとヨーコさんは入居を断られなかったのでしょうね。




ダコタハウスは1880年に、マンハッタンでは2番目に古いアパートメント形式の住居として着工されました。

ミシンで有名なシンガー社の社長、エドワード・クラークは、ヘンリー・ジェーンウエイ・ハーディンベルグを建築家として雇って工事に着工しました。


この二人は、同じコンビで20年後にはプラザ・ホテルも手掛けています。

72丁目のセントラルパークウエストにダコタハウスがオープンした当時、周囲には何もなかったことからダコタを彷彿とさせるということで「ダコタハウス」と名付けられたと言われています。


が、建設が始まると、クラーク氏のコネクションで、この周囲には何もないアパートメントビルはニューヨーク上流階級の間で大変な話題となりました。

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当時はすべてのユニットが賃貸でした。

ビルが完成する前に、申し込みが殺到し早々と入居者は決まってしまったといいます。 

72丁目北側に位置する正門を入ると、ヨーロッパ式に中庭が広がり、各コーナーには荷風が昇降機と記したエレベーターと階段があリマス。

当初は、4部屋~20部屋の65ユニットから成ったダコタも、一世紀以上にわたる歴史の荒波と経済的な激動期を乗り越え、現在では103世帯。

つまりいくつかの大きなユニットは小さなユニットに分断され、最上階にあったプレイルームとジムはアパートになり替わったようです。

間取りはそれぞれに異なりますが、各部屋の天井は13~14フィート(約4m前後)と大変に高いことが特徴です。

十九世紀の当時としては画期的な設備を備えていたことも特筆に値するでしょう。

冷暖房はセントラルヒーティング、電気も館内での自家発電が可能、

キッチンには料理専用の小さなエレベーターが地階と直結しており、大規模なパーティを自宅で開催し、ケータリングを依頼する時には大変に便利だったようです。


今もダコタハウスは人気の高いビルです。



072.gifこの記事は、昨年週刊NY生活の連載「NYビルディング万華鏡」に連載されたものに一部手を加えたものです。

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by rumicommon | 2022-05-06 12:50 |  ー伝説のダコタハウス


気がつけば還暦過ぎて早数年。N Y生活も33年。いろいろあったけど毎日必ず楽しいこと、嬉しいことは見つけられる。


by コモンるみ

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